古典力学

古典原子の散乱(散乱3)

卒業論文には勝てなかったよ... 前回からかなり時間が空いてしまったが, 今回は少しだけ前々回の記事(■) の補足をした後, 原子の電子線回折について書こうと思う.

古典力学の散乱(散乱1)

良いお年を(長い). 今回は散乱問題について. 散乱とはその通り, 標的に向けて光なり電子なり中性子なりを照射し, その反射もしくは回折の様子から標的の情報を得るものである(とおもう). その割に実験で得られる回折パターンなどに言及している本があま…

固体を伝わる音

音は空気中でも水中でも, さらには固体の中でも伝搬する. 固体中での音の速さは, Wikipediaの音速のページ (Wikipedia: 音速) を見ると突然 「 を体積弾性率, を剛性率として, 縦波の場合 \begin{align} c_l = \sqrt{\frac{K+\frac{4}{3}G}{\rho}}, \tag{1…

3次元のフックの法則

今回は3次元弾性体(力を加えると変形するが, 力を取り除くと元に戻る物体のこと)におけるHookeの法則 (Wikipedia: フックの法則) を導出する. これは連続体力学や材料力学 (Wikipedia: 連続体力学, 材料力学) にかかわる法則であるが, 長くなってしま…

コインの回転(前回の続き)

前回(■)のあらすじ... コインの端を綺麗にトスした場合のコインの裏表が予測できるようになった. 今回はこれの続きとして, コインを適当にトスした場合の動きを考えたいと思う. 実はコインは対称性がとても良いので, 今から書くような難しいことを考えなく…

コイントスの結果を知る

最初の記事だからちょっと面白いことを書こうとがんばった結果がこれだよ.... さて突然だが, コインの裏表やらサイコロの出目やらの話になると, 必ずといっていいほど 「関係するパラメタが多すぎて実際上予測できない」といった文言に出くわす. ぼくもそう…