光学

球面収差を3次近似で取り扱う

こんにちは. unvです. 前回の記事 (■) ではガウスのレンズ公式を近軸近似の下で証明しました. その途中で球面レンズだと完全な焦点はできない (物の1点から出た光線が1点で像を作ることはない) という球面収差 (Wikipedia: 球面収差) の存在が示唆されました…

ガウスのレンズ公式 証明

こんにちは. unvです. みなさん, レンズ使ってますか? ぼくは毎日使ってます. 多分みなさんもほぼ毎日使ってるんじゃないでしょうか? カメラ用レンズじゃなくても, メガネもレンズだし, スマホにもついてますね. 顕微鏡なんかはレンズの集合体です. ところで…

光と音の相互作用

「光と音の相互作用」と聞いても音楽に関係しそうな何かしか思い浮かばないのもそのはず, 普通光と音は相互作用しない. 光は真空を媒質とする電磁波である一方, 音は弾性体を媒質とする弾性波であるからだ. しかし突き詰めれば, 弾性体というのも正電荷を持…

波動方程式から回折現象を導く その2

プログラミング教えてください. 回折像の理論 前回 (■) は \begin{align} u(x_\mathrm{P},y_\mathrm{P},z_\mathrm{P}) = \frac{1}{4\pi} \iint_{\mathrm{S}_2} dS \, \frac{e^{ikr}}{r}\left(\frac{1-ikr}{r^2}z_\mathrm{P} -\frac{\partial}{\partial z}\…

波動方程式から回折現象を導く その1

こんにちは. もはや月1回の更新がデフォルトになってしまっているが, 久しぶりに進捗が生まれた気がするのでその結果をここにまとめておく. 今回はKirchhoffの積分定理 (en.Wikipedia: Kirchhoff's diffraction formula) という回折現象を数学的に正しく記…

偏光状態の変化 その2

前回(■)は光の反射角および屈折角を導出した. それによると反射角および屈折角は光の偏光状態には依存せず, 特に反射角は入射角のみに依存する (これは今回の話とは関係ないのだが, もちろん屈折角は光の波長などには依存する). しかし反射光および透過…

偏光状態の変化 その1

「光学(optics)」とは, 光にはどういう性質があるか?, また光と物質はどのような相互作用をするか?を取り扱う学問である. 光学には電磁気学や量子力学と密接な関連があるが, ぼく自身そんな難しいことはわからない. まあこの記事の続きを書くことをモチ…